モバイバル・コード

「ええっ!?じゃあ、あたし達の情報は全て入ってたって事…だよねっ!?でも、凄く納得がいく!そうじゃないと有り得ない負け方とかしないもんね、圧倒的に負けるなんて」


「龍ちゃん、何すればいいか、段々と気づいてきたようだね。

顔が赤いよ。ただ、この話で勘違いしないで欲しいのは『雑魚』相手だと研究なんてしてないという事だね。多分、上位ランカーの人間と、初めて戦う時に……この策を用いていると思う。じゃ、今から実験しようか」


 そうだと思った。


 2回戦が始まる前の、『マモル』が種目を決定した時の言い方。


 『雑魚は相手にしない』と言っていた事は、本当なのだろう。実力があるから出来る事だし、上位ランキングが相手でも勝率を上げるシステムというわけか……。


 雷也はすぐに携帯を操作し始めた。眉間にシワが寄っている様子を見ると、本当に仕掛けるつもりだろう。


「雷也も凄いね、よく気がついたよねっ!じゃあ、記憶力も持ってるって事なのかな」


「うん、多分そう」


 雷也は集中している様子で生返事をした。愛梨はオレの方を見て、また口を尖らせた。


「先生が今一生懸命対策をネタばらししようと必死なんだから、愛梨とオレはジュース係だな。雷也、何飲む?」


 部屋を出てドリンクバーに向かう。大学生と思われる年上連中が、ドリンクバーで新しいジュースを作っているようだ。