モバイバル・コード

 ふと、ある一冊の本が目に入った。


──『月刊アステカ』


 よくあるオカルト雑誌。


 ただ、その表紙に書いてあった不穏な文言を見て思わず声が出た。


「『20XX年、携帯が人を支配する…?』 雷也、これ別の意味で面白くないか?」
 

「えっ?ああ、よく言われてるじゃん。映画であったでしょ、ロボットが反乱を起こすの。液体金属の警察が出てくる、あの映画だよ」


 確かに携帯もロボットも共通しているな。電子製品という点で。


「何が携帯が支配する、だ。編集長はよくOKだしたな。売れてるのかな、この雑誌」


「売れてるか売れてないか分からないけど、案外そうなるかもよ。携帯電話がこれだけ普及してるんだから、いつかそうなるかも」


 言い残して、雷也はファッション誌コーナーに向かった。オレは『月刊アステカ』を手に取り会計へと向かう。


 たまには『異文化交流』でもやってみるか。