モバイバル・コード

『次はちょっぴり怒っちゃったぞー!口を尖らせて、はいっポーズ!』


「金払って、なんで機械に命令されないとならないんだよっ!」


 オレの前に中腰で振り向く葵と目があった。


「龍一……『チュープリ』撮りたいな……」


 葵の発言が、愛梨を鬼の形相へと変貌させた。『チュープリ』という言葉が分からないが、察するにまずいものだろうな。


『サン、ニイ、イチ』


「ダメッ!葵ちゃん、抜け駆け禁止って言ったでしょ!?あたしだってそういうこと考えてたけど我慢して」


『パシャッ』


「あああっ!!もう、変な顔で写っちゃったじゃん…!」


「この顔、プリクラの指示通りだから、いいんじゃない?僕、飽きてきた、これ後何枚あるの?」


「もう5回目だから……後…3回」