モバイバル・コード

 『今は色恋沙汰とか言ってる場合じゃない!』と、強く言ってやりたいが元々の原因はオレだ。優柔不断なオレが悪い。


 というか、タイミングが悪い。なぜ『本戦』の最中に愛梨や葵とこういう事になるのだろう。


「龍ちゃん、どうするの?僕達の『旅行』が終わってからも『駆け落ち旅行』の相手を決める必要があるんじゃない?」


「冗談言ってる場合かよ、って葵も近くにいるんだった……」


 葵は真剣に携帯電話を見つめていた。またゲームでもしてるのか。しかし、雷也といい愛梨といい葵といい、ゲームをしてる時は凄い集中力だ。


「う…ううん……何か……言ったかな……?」


「何も、ちょっと……出かけて来る。30分で戻る」


「龍ちゃん、どこ行くの?」


「散歩。愛梨の事、よろしく頼むわ」


 お昼に葵のオムライスだけじゃお腹が空くし、スーパーでも行って『お土産』でも買って来よう。