その華奢な首筋から見える鎖骨が、とても色っぽい。少し疲れた表情の愛梨もあまり見れないから貴重と言えば貴重かも。


「いいから。雷也、ベッド行って寝ていいぞ」


 カーペットの上に座り、ソファに寄りかかっていた雷也がハッと目を覚ました。


「あっ、ごめん……龍ちゃん、もう起きたの?寝てていいよ」


「大丈夫だから、二人とも寝てきていいよ。今朝の9時だから、もう少ししたら『援軍』が来る。14時くらいまで寝たら回復するだろ?」


 二人が躊躇している。全く、気なんて使わなくていいのに。仕方ないので荒療治に出るか。


──『ガチャッ』


 ベランダのドアを全開にして空気の入れ替えを実施、と。