ユウマは軽く『そそっ』と呟き、得意げに頭の後ろで両腕を組んだ



 愛梨が興奮気味な様子。これは…演技では無さそうだ。


「ええっ!? 本当に凄い、よく気づいたね……ユウマ君って本当に頭良いんだ……? そんけーしちゃうなぁ……あたし、頭良い人と結婚したい……。

遺伝子上は、天才の子供もまた頭良いみたいだから……」


「こ、こここ、こどもなんて、ボ、ボクまだ15歳だし、ま、まだそういう事考えてないけど、まぁそういうコトだから、大丈夫だから」


 何が大丈夫なんだろう。


 まぁ、ユウマがガキって事と、本当に頭が良い事が分かっただけでも収穫だ。


 最速の答えも知る事が出来た。


「凄いな、愛梨。ユウマならお前の求めてた男の理想像じゃないのか? 顔だってカッコ良いし。そうだ、勝ったらデートすればいいじゃん。ユウマもしたいだろ?」


 すっかりオレ達3人のペースに飲まれたな、ユウマ。


 最初の仕返しが出来て胸がせいせいするぜ。


「ホント? じゃあ愛梨ちゃん、勝ったらボクとデートだからねっ! 次が最後だから、頑張って。ボクは立ち合わないと思うけど。まぁ、アイツが相手だから厳しいかもしれないけどね」



 『マモル』の事か……。なるほどな。



「ユウマでも勝てないのか、マモルには」


「どうだろうね、携帯に関しては負けるんじゃない? そういう方面の『専門家』じゃないし、ボクは」