モバイバル・コード

──残り『3:59:50』



 携帯画面は『モバイバル開始』という表記と共に、カウントダウンを表示した。


 携帯から目を離して、オレはすぐに違和感に気づいた。なぜもっと早く気づかなかった?


 暗……い。


 どうなってる、暗い。


 なんだ、ナニが起きている。いや、待て。暗いのは置いといて、これ『山手線』だよな?


 愛梨はどこだ、どこに座ってる。


 オレはルールをしっかり読み直し、安心出来る一文を見つけた。


『携帯電話の制限等はありません。通話以外は使用可能です。』


 つまり、チーム間のメッセージはOKって事だ。

 
 時間はかけられない、ひらがなで打とう。


【あいりどこにいる】

 
 これを、雷也と愛梨に送ろう。三人で会話をした方が良いに決まっている。オレは転送機能の使い方は覚えたんだ。


 携帯の時刻を見る。今が『1時3分』か。


 頭の中に様々な考えが浮かぶが、まず考える事は『電車内の照明が全て落とされている事』だろう。


 いや……違う。『愛梨の居場所』が先だ。



──『ブブブーン』



 すぐに携帯を確認する。常に手のひらで握っているので少し汗ばんだオレの携帯。



【龍ちゃんどこに居るの? あたし大声で叫んでるけど聞こえる? 雷也はどこ?】



 そうか、叫べばいいのか。



「おーい!! おーーーいっ!!」