モバイバル・コード

 本気で怒らせない方が良いのに。オレより怖いぞ。


「……あんた、苗字は林さん? 携帯サイトの名前は『Yosirin_2525』だよね。ゲーム出来ないようにするよ。僕のページ、見てから物を言ってよ」


「な、4000人も居るのか、あんたのギルド……」


 エロ勇者の林は、携帯電話を見て驚きの声を上げた。


「愛梨、愛梨っ、ギルドってなんだ」

 
 オレは小声で愛梨に呼びかけた。


「チームみたいなものだよ、あたしも入ってるけど雷也の携帯ゲームのチームは人数が多いんだよ。雷也だって上位ランカーなんだよ、そういう強い人にみんな付いて行くの」


 愛梨もページを開いているようだ、後ろに座るオレに、雷也のページを見せてくれた。


──────────
【雷帝、どうして優勝商品の『神崩シノ一刀』がなくなったの!?久しぶりにログインしたと思ったら急にさ!】


【なにがあったんですか、雷帝がギルド辞めるならオレも辞めます!!】


【違う人が雷帝の武器を持ってるだにゃ☆ みんなで潰すだにゃ☆】


【良いから良いから、僕がプレゼントしたからね。今度からその人が『雷帝』だからほっといてあげてよ】


【雷帝が冗談言うならしょうがないかなww 早く戦いに戻ってきてね♪ 雷帝の女は私だけ♪ 永遠に愛してる♪】
──────────

 
 『旧雷帝』は『新雷帝』となった勇者を責めていた。