モバイバル・コード

「OK、分かった。成長したな、龍一坊や。おふざけはお仕舞いだ。俺も仕事がある。おい、コイツら送って行ってやれ。

大事な参加者様だから今度は丁寧に扱えよ。3回目は無い。いいな、覚えておけ」


 まだ緊張が取れない、竜二の事だからとんでもない事を言いそうで少し怖い。


「竜二さん、本当に……負けたらオレ達……アレって、嘘だよね?」


 竜二にしては珍しく、無言のまま首を振った。


「何度でも言う。事実だ。ルールだからアドバイスも何も出来ないが、俺は本気で応援してるぞ。まぁ頑張れや。天国の会長もそう思ってるだろうよ」


 オレ達はタクシーを囲んでいた1台の車に乗り込んだ。


 愛梨を拾いたい。


 『位置情報アプリ』で愛梨の位置を確認した。


 オレ達3人は無言のまま。下手な事を話すわけにもいかないからな。


 そのまま霞ヶ関駅前で降ろされた。


 時計を見たら12時20分。すでにお昼を過ぎている。


「雷也、愛梨。電車って気分じゃない。タクシーで戻ろう。葵はどこに居る?」
 

「葵ちゃんは急な用事があるって、お家に戻ったよ。龍ちゃんにメールするって言ったけど上手く止めておいたの。お昼過ぎにって伝えておいたよ」


 オレ達はタクシーを捕まえて、とりあえず神田へ戻る事にした。