モバイバル・コード

 その額『15万8千円』也。

 
 オレの1月のバイト代以上だ。神様、連日連夜で無駄遣いしてごめんなさい。

 
 待て、雷也。こういうのって未成年は買えないんじゃないのか?


 またランプのおじさんを呼んだ方がいいんじゃ……。


「はい、お金丁度預かります。簡単な使い方ですけど……」

 
 白髪が目立つおじさんが説明している。どうも違うみたいだ。


 案外、金さえ払えばすんなり売ってくれるもんなんだな。


 世の中現金ってことですか。知ってるけど。


「後は携帯電話を買ってくるだけだな。じゃあ……早速仕込もうぜ」


「漫喫に行こう。龍ちゃん、本当にサングラスしていくと怪しすぎるから、服を買ってから漫喫に入ろう」


 雷也もオレもそこら辺の危機意識は徹底していた。サングラスだけではなく、これから服を買って着替えないといけない。


 オレと雷也は店を出て、元来た道を戻り、秋葉原駅前にある大衆衣料品店に向かった。


 オリジナルブランドの服が安く手に入る人気店だ。


 オレは適当に帽子とナイロンパーカーを買い、雷也はそこそこ高いPコートを買った。

 
 どうせすぐに捨てることになるのに。


 もう一度中央通りを渡り、ゲームセンターの前を通り過ぎて、中古の携帯ショップに入る。

 
 昨日に続いて、オレ達は『白ロム』の携帯電話を買って表に出る。


 専門用語を使うと自分が携帯に詳しくなった気がする。

 
 その足で隣にあるビルの漫画喫茶に入った。さっきのミリタリーショップとは違ったきれいなビルだ。


 神田といい秋葉原といい、古さと新しさが融合している街。


「龍ちゃんってキャップとか結構似合うんだね、いつもすればいいのに」


「あんまり帽子は好きじゃないんだ。視界が狭まるのが嫌いで」


 オレ達が受付けで話をしていると、奥から若い女性定員がやってきた。