モバイバル・コード

 似合わないサングラスの男達が、秋葉原の街を闊歩(かっぽ)した。


 サングラスをかけていると、まるで自分が殺し屋のような気分になるのはオレだけだろうか。

 
 まぁ、これから実際に仕事はするんですけどね。


 オレ達は駅前の国道、中央通りを抜けて国道を渡った。


 ここら辺は外神田三丁目って呼ばれるところだろうな。メイド喫茶にパーツショップ、色々ある。


「こっちだと思ったけど……あっ、あった」


 露天のPCショップを通りすぎて、雑居ビルの上にある看板を見た。



──『ミリタリーショップP&P』



「ホント、ここら辺はごみごみしててわからない」

 
 雷也がボディバッグの中から携帯を取り出した。


「そんな事ないよ。慣れたら意外と散歩しやすいものだよ」


 携帯でマップを見ているその動作と、言葉がちぐはぐしてて思わず苦笑してしまう。


「ほんとかよ。まぁ、中行こうぜ」


 このビルを、一言で示すなら『小汚いビル』だ。


 奥にある赤い扉のエレベーターの色が、本来の色ではなくエンジ色に変わっている。


 フロアも掃除をしているのかしていないのか、隅にほこりが溜まっていた。