モバイバル・コード

──10月4日 朝9時10分


 少し寝坊したが頭はスッキリしている。一発面白い事をしてやろうとなると、イタズラ心に一気に火がつくぜ。


 愛梨と葵の女性陣二人には『置き手紙』を残して、オレと雷也は先にホテルを出た。


 チェックアウトは11時のはずだから、二人ももう少ししたら起きるだろう。


 向かう先は『秋葉原』のジャンクショップだ。


 買う物は『高性能盗聴器』と『偽の携帯電話』だ。


 それにちょっと高めのハイヤーもレンタルする。


 やる事は決まってる。



 『尾行』するんだ、奴らを。



 『モバイバル管理事務局員』を。


 正直、やるとなればオレだって恐れをなす。本戦2回戦前に消される可能性だったある。


 だけど、オレはアイツらの思うままになんて動きたくはない。


 『操り人形』のように、ただ強制的に参加させられるだけなんて納得できるわけがない。


 携帯電話の戦いだかなんだか知らないが、戦争となれば手段を選ばないのは常識。


 絶対に勝ち抜く為に、少しでも有利な情報を仕入れるのは勝利への近道だからな。


「雷也、もう着くぞ。大丈夫か?」


 隣でコクリコクリと船を漕いでいる雷也を、肘で小突いて起こす。