モバイバル・コード

「雷也、よくそこまで考えついたよな。それで、その携帯で色々仕掛けるってことだろ?」


「まぁそういうところ。これは僕が一人でやるけど、龍ちゃんもお気づきの通り、敵の情報を少しでも先に知っておきたい。そうすればきっとどこかで役立つから」


 どこかで自分に言い聞かせている雷也が、オレにはとても大人びて映った。


「いや、凄い。正直、今までで一番凄いと思うよ。ここまで先手を打とうと思って、実行するのは凄いことだよ。それで、オレは何すればいい?」


「龍ちゃんにも仕事はあるよ。といってももう3時半過ぎだし明日11時に起きるんだよね? じゃあ1時間くらいしかないかな……」


 まずい、今さらネズミのマスコットがある遊園地に行こうなんて話せない。。


「いやいやいや!! 大丈夫、明日はほら、お昼に美味しいもの食べてショッピングでも行こう。

葵と愛梨にはそう伝えておくからさ、いや今のこっちの方がどう考えても大事だろ!?」


 ちょっと自分をぶん殴りたくなってきた。


 何も考えてませんでした、なんて口が裂けても言えない。


「明日の僕達の種目、さっき見たでしょ?」


「ああ、【宵闇(よいやみ)の席】だよな。意味が分からないけど」


 雷也はハッキリとオレの目を見て、その強い意思を伝えた。


「僕も愛梨も……多分浮かばないんだ。なぜかというと、携帯電話のゲームとかそういう『イメージ』が浮かんじゃうと思うんだ。龍ちゃん、ずばり明日何のゲームをするのか予想して欲しい。

もちろん100%当てろなんて言わないよ。だけど、およその『アタリ』ならつける事が出来ると思うんだ」


 頭が空っぽなオレが考えた方が、色々なアイディアが浮かぶって事だろう。