モバイバル・コード

 キスして起こされる事になれちゃまずいよな……思わずオレは葵を見て苦笑してしまった。

 
「今何時だ……3時過ぎか……もしかして行って帰って来た感じか?」


 衣装変えをして更に輝きを増した天使は、後頭部に大きな白いリボンをつけていた。服装は青を基調としたコートに変わっている。お金持ちというのは本当なんだろう。


『龍一がすやすや寝てる間にお家に帰ってから着替えてきちゃったんだな。ホテルに戻ろう。』


 まだ寝ぼけてる頭から意識を現実へと集中させる。


 不思議と気分が良い、今のコンディションは絶好調だ。


 こういう時はいいアイディアが浮かぶんだよな……まぁ何時間後かにとっておこうか。


「ホテルに行こうか。今日はもう遅いし、直ぐに寝よう」


 さすがはスウィートルーム。

 
 寝室が二つあった。一つは女性用にして、こちらは男性用。

 
 もちろんオレと雷也で寝る。

 
 オレは持ってきておいた着替えのハーフパンツに着替えた。雷也も同じような格好だ。


「一応、葵と愛梨には時間をずらして11時起床って伝えておいたぜ。明日は12時くらいでいいだろ」


「龍ちゃん、明日はどこに行くつもりなの?」


 雷也はベッドにうつぶせになりながら、携帯をいじっていた。


「待ってくれよ、そんな事よりさっきのアレ、どういう事だ?あいつと戦ったのか?」


「ああ、あのメッセージのことでしょ?

暇つぶしと偵察(ていさつ)を兼ねて戦ってみたくなったんだよね。モバイバルにあるアクションゲームで。FPSシューティングって言った方が正しいのかな」


 またオレには分からない横文字が出てきた。


「シューティングってあれだろ、グラディウスみたいなもんだろ?」


 オレの知っているシューティングゲームの名前を言ってみる。古いゲームならやったことあるんだよな。


「……まぁそんな感じだよ」


 雷也は携帯を枕の上に放り出して、身体を起こしてオレを見た。