モバイバル・コード

「まぁ、気楽にやろうぜ。オレは二人が居てくれて本当に良かったと思ってる」


「ほんと……?そういってもらえると嬉しいな」


 愛梨の機嫌がコロコロ変わるのは昔からだ。


 女心と、秋の空。


 愛梨の為にある言葉かもな。


「ああ、もちろんだ。愛梨が居たからオレはここまでやってこれたんだぜ? もちろん雷也も葵も居るけど、愛梨の支えが全てだ」


「龍ちゃん、あたし、あたし……」


 愛梨が丸イスから離れて、オレの前に立つ。


 チェックのスカートから見えるすらりとした足が、月の明かりとリビングの明かりと混ざって、白く輝いた。

 
 男なら女の子の太もも、嫌いな奴は居ないだろう。


 オレは頭を冷却させる為に、愛梨の背後の月を見た。


「ねぇ、あたし……龍ちゃんときちんと付き…」




──『ブブブーンブブブーン』


──『リリリリリリ』




───同時