モバイバル・コード

 ……まぁいい、お荷物野郎だからな。


 でも葵を連れて来たのはオレなんだぞ。


 しかし……愛梨はともかく雷也がガッツポーズまでするなんて……本当に『勝てた』のか。


 後で『アイテム』が何か、二人に聞かないとな。


 雷也がカウンター席から立って葵の横から覗き込んでいた。


 葵はまだ無言のままで携帯電話を操作している。


 相変わらず魔法みたいな指使いだ。


「凄い凄い、葵ちゃん! これじゃあ雷也よりもずっと強いんじゃない!?」


「そ、そうだよ。僕なんかよりずっと早いよ、ヤツにも勝てるかもしれない…!!」


「おい、雷也!」


 またオレは、眉間にシワを寄せる。


「葵は関係ないだろ、とりあえず『時間』のアイテムをもらえたらいいんだろ?」


「あ、ああ……あまりの凄さに驚いちゃったよ。ごめんね葵ちゃん」


「もう、龍ちゃんの代わりに葵ちゃんが『旅行』に一緒に来てくれたいいのにな」


 葵は雷也に携帯を渡すと、自分の携帯で文字を打つ。