モバイバル・コード

「龍ちゃん、どうするんだよっ!! このままじゃ4位で何かしら不利な条件がくるのはわかってるんだろ!?」


──『ガンッ』


 高そうなガラステーブルの脚を蹴り飛ばしてやった。


「うるせぇよ!! どうしてやりたくもないリーダーに押し付けられたオレが責められないとならないんだよ!!」


「ちょっと止めてよ二人共っ!! 落ち着いて!!」


「オレだって真剣だった、必死だったんだよ!! こんな簡単な事に気づけないくらい、焦ってたんだよ!

それでもなんとかクリアしたのに、なんだよその言い草は!! お前らまだ何もしてねぇだろうがっ!!」


「何もしてないっておかしいだろ!! 僕も愛梨も2時間59分までいった時、心臓が止まりそうだったんだぞ!! 愛梨も過呼吸を起こしてたし、僕だって本当に寿命が縮んだんだよ!!

それもこれも、当たり前の事すら出来ない龍ちゃんが悪いんだろ!?」


「うるせぇっ!! もう知るかっ、お前ら二人で勝手にやれ!! オレは絶対に参加しないからな!!」


 携帯電話を愛梨に投げ渡し、オレは店を出ようとした。


「ちょっと、ちょっと落ち着いてよっ!!」


 愛梨が強い力で腕を引っ張ってきた。 


「なんだよ! オレは参加しない!!」


「ガシャポン引かないと…!! 龍ちゃん、説明文に書いてあったでしょ!? 参加したリーダーはガシャポンを引けって」


 愛梨が眉をひそめがらオレに携帯を渡してきた。


「分かったよ…クソ、イライラする。どうせ最下位なんだからな、オレのせいで!!」


 画面が割れそうなくらい強く画面を押してやる。


 オレだって、好きで最下位になったわけじゃない。心臓が止まりそうな想いは同じはずだ。なのに、あの言い方はあんまりって物だろう。


「ほらよ、終わった。後は知らないから二人でやってろ! 携帯もしばらく見ないからな!」


 言い終えてすぐに店を出た。


 神田でこの時間にいける所は一つしかない。


 ゲームセンターだ。