オレの怠け癖が炸裂しぼーっと画面を見ていた。


──『チュッ』


 ほっぺたに2回目のぬくもりを感じる。


 オレは、すでに悟りの域に達していた。心臓は、身体ははちきれんばかりの想いで爆発しそうだが、押さえつける事が出来た。



【意識を集中させないと、教えてあげないよ?】



「あのな、この……刺激的な体勢でどうやって覚えろって言うんだよ……葵……」


 
【大丈夫、血の巡りが良くなって頭が冴えるんだな。それでね、これが検索ボックスで、これがタグで……】



 少しぼーっとする度に葵はほっぺたにキスをしてきた。15回目までは数えたが、それから先は数えていない。



 朝の6時を過ぎた頃、オレは最後の言葉を見ていた気がする。



 最後に見ていたのは『龍一、大好きだよ』だった。


 
 疲れた身体を優しく包む葵の腕の中でオレは……眠りについたようだ。