モバイバル・コード

 そのセリフを読んだと葵が確認をした瞬間、手を繋いできた。


「い、こ…」
 

 オレと葵は手を繋いで公園を出た。ふと振り向き、雷也の家の2階を確認すると明かりが灯った所だった。


 オレ達は無言のまま国道沿いを歩いて駅を目指した。都会はいつだって眠らない。


 車は排気ガスを吐いて走り、たまにすれ違う夜の商売の女性達。

 
 交番の前を通る時は少しだけ早歩きをして通り過ぎた。


 5分ほど歩いて、急に葵が止まった。



「なぁ、駅まで行かなくても、タクシーなら国道沿いで拾えるぞ」

 
「ん…こ、こいきたい」


 葵がオレ達の左側の建物を見上げた。



──『ホテル』



「ば、バカッ! お前、何言ってるんだよ!! 帰らないとまずいんじゃないのか!?」

 
 葵は顔を赤くして携帯を打った。