モバイバル・コード

「雷也」


「白、だね」


 一言で察するのは流石だが、おそらく水色。


 明日は朝から本番だっていうのに、オレは葵に振り回されて、チームワークを乱してどうする。


 だけど、こういう日常も心地いいと思っていた。生死を賭けた『モバイバル』に参加するなんて今も信じられないし、信じたくない。



「う、ううん……えい」


 葵はオレの隣でゲームに集中していた。魔法の指は触手のように早く動く。


「なぁ、それなんてゲームなんだ?」


「う、も…もば…」


 落ちてくるパズルを、器用な手続きで消していく。


「悪い、それ忙しそうなゲームだな。オレは苦手なんだ、携帯とか。なんとなく気づいたかもしれないけど」
 

 画面にはハイスコアと表示されていた。よく分からないがいい点数を取ったんだろう。
 

 少し得意げな表情を見せた葵が安堵(あんど)の息を吐いた。



【モバイバルってサイトのパズルゲームだよ】



 開設したばかりだしそういう事もあるか。



【最近始めたの。龍一はゲームしないの?】