オレは息を飲んだ。


 そこにいたのは以前、学校前のコンビニで見かけた女の子だったから。


 前髪はキレイに整えられており、艶やかな黒髪。


 表情にどこか憂いのある顔だが、とても気品がある。冷たい印象を人に与えるかもしれないが、同時に人を強く惹きつける。


 服は着せ替え人形みたいな服装。ゴシックロリータというのだろうか。


 まるで携帯電話サイトによく描かれているアニメのキャラクターモデルといった印象だ。


 天使のような彼女が『モデル』だとしても、オレは否定しないだろう。あのコンビニ前で出会った


 少女はオレの方を、その大きな瞳で見つめてきた。



 そして天使の囁きが、オレだけに──届いた




──たすけて



──人助け9割、可愛さ1割




 自分に嘘をついてどうする。




──人助け2割、可愛さ8割



 しゃあないな。