モバイバル・コード

 雷也は机の引き出しを開けてノートとペンと取り出し、オレに指示を出した。


「龍ちゃんはランキングの『4位、7位、10位、13位、16位』の人にメッセージ送ってもらえる?

簡単でいい。『1位のRyu1です。一緒に組んで戦いませんか。』って送って欲しい」


 なんとなくだが、『雷也がしたい事』に気づいた。


 だが確信が持てない。今、雷也に伝えるのはやめよう。


「愛梨は『19位、22位、25位、28位』に『ランキング2位の“女子高生”のAir_1_です、お友達になりませんか?』っていつも自分で打ってるメールみたいに可愛く送って』


 雷也はオレ達に細かく指示をすると紙に何かを書き始める。


 オレは慣れない手つきでメッセージを打つ。


「龍ちゃん、一つ文章作ってそれをみんなにコピペするんだよ」


「コピペってなんだ?」


「こうするの」


 愛梨の細い指がオレの指と携帯電話へ絡み付き、オレの操作を導いた。


「分かったよ、もう大丈夫だから」


 雷也の居る前で変な事するなよ。


 オレは5分もかかって一文を完成させて、また5分をかけて5人へ送信した。