モバイバル・コード

 ズラズラとダサい造語……作ってるな、この竜二って人。


「一つ教えて欲しい」


「はい、どうぞ」


「どうして慶兄は、そんな…死ぬかもしれないゲームに俺たちを誘ったんだ? 慶兄はそんな事を望んじゃいないはずだ」


 おそらく、竜二は『答えない』だろう。


「ああ、理由は簡単だよ。知らなかった」


 今……なんて言った。


 オレが怪訝そうな顔をしていたのだろう。竜二は続ける。


「だから、知らなかったんだよ。霧島会長は。携帯ジャンキー一掃(いっそう)計画『モバイバルプロジェクト』の全貌は知らないよ」


 頭の中にたくさんの疑問が浮かぶ。


 ふざけた解答に、オレの感情の回線がショートした。


「会長は知らなかったってなんだよ!

それに、たかだかゲームにはまってるくらいで、人を殺すなんて国のする事じゃないだろ!! 漫画の世界じゃないんだぞ!?」


 竜二はバカにしたように、軽くあくびをした。


「はいはい、そう言われると思ったよ。霧島元会長が知らなかったのは、政府の方で隠すように徹底していたからだ。

会長はお前達が知っているよりももっとキレる人間だ。人脈とか、そういう人間性な。エピソードが多すぎてな、説明するのも面倒くさい。一言で言わせてもらう」