モバイバル・コード

「雷也っ!! お前、汚ねぇぞ!!」

 
 雷也が地面に組み伏せられていた。


「ガキが、いい気になるなよ」


「クソ、待て、待ってくれ!! 待てっ!!」


 オレは夢中で叫んだ。状況に頭がついていかない、打開策が思いつかない。


「何を待つんだ? コイツを殺す時間か?」


──『ギシッ』

 
 グラサン野郎が雷也の腕を固く極めた。


「ううう…」


「雷也っ!!」


「龍ちゃん……」


 愛梨がオレのパーカーの裾を掴み、背中越しから話かける。


 小刻みに震える手の振動が、パーカー越しに伝わってきた。