モバイバル・コード

「りゅ、龍ちゃん!! とりあえず逃げるんじゃないの!? どういう事」


「そうだよ!! やだよ……慶兄だって喜ばないよ、龍ちゃんが犯罪者になるなんて……あたし、あたしも何の為に付き合ってるか……」

 
 ありがとう、心配してくれて。


 オレは左手を解き、愛梨の髪の毛を一度だけなでた。


 もちろん目線はグラサン野郎から外さずに。


「ああ、そうだ。お前達は付き合ってる。これからも3人一緒で遊べたらいいのにな。オレが捕まって出所してくる頃には、二人の子供はオレくらいの歳になってるかもな。

少年法とか、この感じだとオレには効かないだろうな。多分死刑まではいかないが無期懲役ってとこか」


 車内の空気が一気に凍てついた。


「龍ちゃん…龍ちゃん……!!」


「雷也、早くしろ!! 愛梨を引きずり降ろせ!! オイルが乾いたら元も子もないんだぞ!!」
 

 オレは意地でも許さない。

 
 五肢を裂かれようとも、口だけでコイツに喰らいついてやる。


「いいか、コイツを燃やせば国だってなにかしら制御をするかもしれない。オレはいいから。ガキの考えかもしれないけど、許せないものは許せない」