不幸ネット

 上沼の顔を想像しているのか、美樹は満足といった様子でグラスを傾ける。

「昨日も、給湯室の方で二人の言い合ってる声が聞こえてたらしくてね……」

 この子はそういった情報を一体どこから仕入れてくるんだろう。

 半ば呆れつつも、その情報収集の早さに感心する。

「まあ、天罰だよね。どういう経緯かは知らないけど、神様グッジョブ! って感じ?」

 くつくつと笑いながら、美樹はテーブルを打った。

「でもさ、こっちからするといい迷惑だよ。おかげで私に対する当たりはますますきつくなるしさ。ほんと、痴話喧嘩ならよそでやって欲しいよ」

 不倫がどうとか、人のプライベートにまでとやかく言うつもりはないけれど、それが原因でとばっちりを喰うこちらの身にもなって欲しい。

 私は大きく溜息をついた。