この女の性格は本当にどうなっているのだろう。

 あまりの意地の悪さに、私は軽い眩暈を覚えた。

「とりあえず分かったわ。ごめんね、余計な時間取らせちゃって。もしどこかで見つけたら教えてちょうだい」

 心のこもっていない言葉だけを残すと、上沼は私を置いて給湯室を後にした。

 バタン、とドアが閉まる音が響く。

 私はその場に立ち尽くしたまま、怒りでうち震えていた。目頭が熱くなって、目尻から涙が溢れる。

 声にならない嗚咽を漏らしながら、私はその場にうずくまったーー