不幸ネット

「これじゃあラチがあかないわね……」

 綾目はペンを持つ手を額に当てた。

 ラチがあかないのはこちらも同じだ。

 本当に知らないのだから、それ以外に言葉はない。

 けれど、そんな私の言葉が受け入れられる事はなかった。

「とにかく。犯行の動機もあれば、物的証拠もあなたの部屋から出てきてるのよ。それにね、上沼さんの死亡推定時刻の彼女のマンションの防犯カメラに、あの血の付いていた服を着た女性が映ってたのよね」

「えっ……」

 私は目を見開いた。

 その情報は今初めて耳にした。

 カメラに映っていた……