不幸ネット

「まあ、あの人もいい大人だからね。さすがに何もないとは思うんだけど……それより良美さんの方はあれから……その、何か変な事とかはなかった?」

 美樹は何と表現していいか分からないといった表情を浮かべた。

「特に何もないよ」

「そっか。そんなに気にする必要はないと思うんだけど、良美さんも一応、気をつけてね?戸締りとかもしっかり。何かあったらすぐに連絡してくれればいいから」

 美樹の言葉に私はうなずいた。

「さて、じゃあ私はそろそろ帰るけど、良美さんも横になる? また寝付けるまでそばにいるから」

 美樹が緊張を解いた顔で私の手を取った。

「だ、大丈夫だよ。小さな子供じゃないし」