不幸ネット

 私は別の意味で上沼の事が気になっていた。

 ずっと私に対してばかりだったので、上沼がどうなっているかまでは気が回っていなかったけれど、もしかすると上沼にも私が知らない何かが起こっていたのかも知れない。

 もしかして上沼は……

 私は慌ててその考えを打ち消した。

 そんなわけない。

 そんなわけ……

「とりあえず、明日にはまた何か分かると思うから、進展があったらまた教えるね?」

「うん」

 本当なら今すぐにでも私が確認しに行きたい。

 けれど、私が行ったところで何も情報は得られないだろう。

 それ以前に、私は上沼の自宅の住所さえ知らないのだ。

 上沼の件に関してはとても気になるけれど、とりあえず明日の美樹からの情報を待つ以外になかった。