不幸ネット

 翌日。

 私が目を覚ましたのはお昼もだいぶ過ぎた頃だった。

 美樹が来てくれた時間帯からすると、随分と眠ってしまっていたようだ。

 当然、美樹の姿はない。

 私は時間を確認するために手にしていた携帯のロックを外す。

 メッセージアプリや電話のアイコンには、未読や着信履歴の数を示す数字が大量に表示されていた。

 とりあえず確認をすると、そのほとんどが美樹からのものだった。

 どうして美樹はあんなにも私に親切にしてくれるのだろう。

 出会ってまだ一年も経っていない上に、私はそんな彼女に自分勝手な感情をぶつけてしまった。

 私が美樹の立場だったら、一体どうしていただろう。

 何気なくそんな事を思った。