さっきの出来事を思い出すと胸が苦しくなった。

 心臓の鼓動がうるさくて、息を吸おうとするのに上手く呼吸ができない。

 だんだんと手先が痺れてきた。

 私は一体どうなってしまうのだろう。

 得体の知れない恐怖が、私をさらに追い詰める。

「くる、し……い……」

 私は体勢を維持できなくなって、床に膝をついた。

「ちょっ……良美さん、しっかり!」

 慌てて美樹がこちらに駆け寄ってくる。

 駄目だ。

 意識が遠くなって……

 そのまま私はゆっくりと目を閉じたーー