不幸ネット

「じゃあ、ちょっと行ってくるね」

 私が入口へと向かうと、「はいはーい」と美樹が笑顔で手を振った。

 エレベーターへと向かいながら携帯に視線を落とす。

 十九時十七分。

 この調子だったら八時には出れそうかな。

 一時はどうなるかと思ったけれど、美樹の協力もあり何とか難は去ったようだ。

 それにしても……

 上沼。

 その名前を思い浮かべるだけで胃の中がキリキリした。

 いっそ、本当に死んじゃえばいいのに。

 あのサイトは何をもたもたとしているのだろう。

 呪いだとか悪戯だとか。

 そんな事はもうどうでもいい。

 私に構っている暇があるのなら、さっさとあの女をどうにかしてくれ。

 ストレスをぶつけるように、私はエレベーターの壁を蹴り上げた。