不幸ネット

「おはようございます」

 今日も元気な声が入口から飛び込んでくる。

 美樹だ。

 パーテーションの向こうから姿を現した美樹に、視線だけを向ける。

「おはよ、良美さん……って、どうしたの?」

 美樹が驚いた顔で私を見た。

 私は力なく笑顔を返すと、無言で軽く手を振った。

「ちょっと、顔色悪いよ。どうしたの? 何か、あった?」

 怪訝そうにしつつも、心配した様子で美樹は私の顔を覗き込んだ。

「大丈夫だから……」

「そんなわけないでしょ。ほんとに顔色悪いよ。まだ時間あるし、向こうでちょっと……」

「大丈夫って言ってるでしょ!」

 自分でも驚くような声が出た。

 でも、それ以上に驚いていたのは周りの方で、あちらこちらから視線が集まる。