「いらっしゃいませ!おはようございます!」

「ありがとうございました!またお越しくださいませ」

「河上さん8時だからもうあがっていいよ」

「ありがとうございます!お疲れ様です!」

「あ、これよかったら持ってって!」

「フルーツキャンディーですか?」

「誰か間違えて多く発注して余ってるみたいだから友達と食べて」

「ありがとうございます!いただきます」

「いってらっしゃい!」

「行ってきます!」

わたしはパートのおばさんから飴をもらって外に出た。

「星くん、おはよう!」

「おはようございます」

「あ、そや。星くんあげる!」

「飴ですか?」

「おん。さっきもらってん。誰か間違えて多く発注して余っとったから」

「いただきます」

「なあ星くん?」

「なんですか?」

「今日からちょっと遠回ししてもええ?」

「いいですけど、どうしてですか?」

「わたしなポスティングのバイト始めてん!」

「ポスティング?」

「ほら、チラシをお家のポストにいれつやつや!これなら学校の行き来とかにできるからさ」

「先輩はほんとに真面目ですね」

「でもさこうしたら少しでも星くんと長く居れるやろ?」

「…先輩そう言うの反則です」

「ん?」

「なんでもないです。行くなら早く行きますよ」

「あ、ちょ、星くん待ってや~!」