ー昼休み
俺は俊と弁当を食べていた。
でも俺はこの後のことを考えると箸が進まなかった。
「隆太食わねえのか?」
「あ~…」
「体調悪いのか?」
「いや、それは平気なんだけど」
「どうしたんだよ?」
「俊、俺の弁当やるわ」
「お前ちょっとしか食ってねえじゃん!」
「腹減ってない」
「やっぱどっか悪いのか?」
「どこも悪くない。じゃな」
「あ、ちょ!隆太!」
俺は先輩がいる渡り廊下に向かった。
ー渡り廊下
先輩はベンチに座っていた。
いつもなら歌声が聴こえるけど今日は聴こえない。
「先輩、」
「星くん…」
俺は先輩の隣に腰をおろした。
「…」
「…」
しばしの沈黙。
すると先輩はなにか紙を差し出してきた。
「先輩これは、?」
「星くんが歌をくれたからわたしも歌で返そうと思って。恥ずかしいからわたしのことはみんとってな」
そして先輩は歌い出した。