駆け出した気持ち届くの 言葉は空に消えていくよ

カーテン越しの校舎の隅で踊る君を見つめてた

放課後にだけ君に会えるよ 僕と君だけの秘密

自分に正直でいてね ノートの隅さりげない言葉

それだけで僕は頑張れる 誰でもない君だけだから迷わない

たった1度きりの今日という魔法

止まらないように 誇れるように作り出そう

ぎゅっと握り締めた ずっと秘めた想い

君と僕だけの 物語作るオレンジノート

駆け出した気持ち届くの 言葉は空に消えていくよ

伝えたいただ伝えたい 君が好き ただ伝えたい

空の青さと雲の隙間に5月の風が差しこむ

週末にだけ君に会えるよ 誰にも邪魔はされない

声が出なくて泣いた日も 動けなくて立ち上がれない日も

君がそばにいてくれた 伝えたい言葉があるんだありがとう

たった1度きりの今日という魔法

止まらないように 誇れるように作り出そう

ぎゅっと握り締めたずっと秘めた想い

君と僕だけの 物語作るオレンジノート

止まらない気持ちがここに 想い全部溢れ出すから

叫びたいただ叫びたい 君が好き ただ叫びたい

夢をみてるだけじゃつまんない それを言葉に変えなきゃわかんない

ride on最高 そんな思考回路がショート寸前

ギリギリの時にきっと分かる それはきっと胸の底にある

そっと握り締めた 大きな夢は 力になるから 止まらない 叶えられるよう 動き出そう

たった1度きりの今日という魔法

止まらないように 誇れるように作り出そう

ぎゅっと握り締めたずっと秘めた想い

君と僕だけの 物語作るオレンジノート

駆け出した気持ち届くの 言葉は空に消えていくよ

伝えたいただ伝えたい 君が好き そんな想い

止まらない気持ちがここに 想い全部溢れ出すから

ただ叫びたいただ叫びたい 君が好き ただ叫びたい

どうして先輩はこうも俺の気持ちを代弁したような曲を歌うのだろうか。

いや、先輩は口パクをして踊っているだけだ。

どうしてこんなにも俺の気持ちを動かす曲を選ぶのか。

いや、選んだのは軽音部の奴らだ。

とにかく俺はまた心を動かされてしまった。

早く気持ちを伝えないといけないことは分かってる。

でも、先輩を苦しめたくない。

俺はどうしたらいいんだろうか。

「あ、星くんやん!」

「先輩、こんにちは」

「来てくれたん?ありがとう!」

「先輩の振り楽しみにしてたんで」

「どう?みてた?」

「はい、バッチリ2曲ともみてました」

「どうやった?」

「すごいかわいらしかったです」

「んふふ、ありがとう」

頬をほんのり赤くして先輩は笑った。

「サビとかみんなで踊れそうでいいですね」

「やろ?みんなで踊ったら盛り上がるやん?やけんサビは簡単な振りにしてみたんよ!」

「いいと思います」

「聴いてて心地いいやろ?この歌。このグループは顔を出さへんからライブとかなにもないけど歌を聴いてるとめっちゃ落ち着くよね」

「だから振りがないんですね」

「そやねん。でもわたしが振付してしもたからな~。このグループの振付師なんちゃって笑」

「いいじゃないですか。先輩にぴったりです」

「ほんまに?嬉しいわ~♪」

「先輩今日はなにか歌わないんですか?」

「ん~、そやな~…」

先輩は音楽プレーヤーをいじった。

そして耳にイヤホンをして窓の外に向かって歌い出した、