ー昼休み

俺は先輩が練習してる渡り廊下に来た。

先輩はおそらく軽音部のライブで踊る曲の振りを確認しているのだろう。

俺は先輩の踊りもみながら音楽に耳を傾けてみた。

笑顔が止まらない 踊る心止まらない

動き出すよ君の元へ 走れ!走れ!走れ!

ずっと君を同じ電車で見る度に

いつからだろう僕の心の中で大きくなっていた想い

話しかけることもできなくていつも友達と一緒にしゃべってるふりで横目でみてた僕だけど

気づいたこの感情にもう後悔なんてしたくない 僕は僕に嘘をついて逃げたくない

溢れ出しそうな気持ちをひとつ残らず言葉に全部詰め込もう

笑顔が止まらない 踊る心止まらない

動き出すよ君の元へ 走れ!走れ!走れ!

今はまだ勇気が足りない 少しのきっかけが足りない

動き出して僕の体 走れ!走れ!走れ!

いつだって踏み出す前に言い訳ばっかり考えて

けっきょく何にもできなくて時間がすぎて

忘れていくことに慣れてた僕の心が走りだした

こんなに広い世界からすれば僕なんてちっぽけだろうな

でも君への僕の想いはこの空よりも大きいから

笑顔が止まらない 踊る心止まらない

動き出すよ君の元へ 走れ!走れ!走れ!

今はまだ勇気が足りない 少しのきっかけが足りない

動き出して僕の体 走れ!走れ!走れ!

待っていても始まんない

君と全力で向き合いたい

同じこの星に生まれて

同じこの時代に生まれてこれて

偶然なんて簡単な言葉ですれ違い離れてしまうなんて

考えるだけで胸の奥が痛くて

純粋に繋がってたいよ今も

何年も何十年もこの先の未来も

1度きりの人生だから 君の前じゃ素直でいたいんだ

それでも答えは出せないよ 少しの言葉出せないよ

君が好き それだけで世界を変える変わる?

笑顔が止まらない 踊る心止まらない

動き出すよ君の元へ 走れ!走れ!走れ!

今はまだ勇気が足りない 少しのきっかけが足りない

動き出して僕の体 走れ!走れ!走れ!

アイドルらしいかわいい振付になっていた。

サビは手を左右に振る簡単な振りになっていた。

俺はこの歌を聴いて前に先輩が歌っていた曲だと思いだした。

俺はこの歌詞に影響されて先輩に声をかけたんだ。

俺はまたこの歌詞に影響されそうだ。

先輩は次の曲を踊りだした。