「あ、あの先輩いたぞ!」
「やべえ。まじでかわいい…」
「おい!握手してもらおうぜ!」
「あの!先輩握手してもらえませんか…?」
「え、わたし…?えっと…」
「いいじゃん好美。握手くらいしてあげたら?」
「え、…うん、まあ…」
「ありがとうございます!」
あの先輩は1年生の男子たちに握手を迫られてる。
「おい!隆太!みんな握手してもらってるぞ!」
「それがどうしたんだよ」
「お前はしてもらいたくねえのか?」
「別に」
そして先輩は俺に気づいたのかこっちに走り寄ってきた。
「来てくれたん?ありがとう!」
そう言って笑いかけてくれた。
なんともかわいらしい。
「は?隆太知り合いだったのか?」
「あ、いや、そういう訳じゃねえけど、なんというか…」
「そういや名前聞いてなかったな。名前なんて言うん?」
「あ、星隆太です…」
「星くん?お星様の星?かっこええ名前やな!」
「あ、いや、そんな…」
「わたしは河上好美。好きに美しいって書くねん」
美しくみんなに好まれる彼女にぴったりな名前だ。
「あの、俺佐藤俊って言います!」
「佐藤くん?よろしくな!」
俺はにこにこと笑う彼女の笑顔に惹かれた。
「はい!じゃあみんな集合!今日の部活を始めます!」
「よろしくお願いします!」