再会。 碧海side

桜舞い散る今日。ついにこの日がやって来た。
蒼空との約束の日。

俺が入学するこの学校の名前は『桜ヶ丘高校』。
この市にある2つの中学校から来る生徒が多い。
俺がいた『桜川中学校』と、蒼空がいた女子中の『緑ヶ丘中学校』。
なので名前も2つのを合わせたような名前になった。

って、名前の由来なんてどうでもいいか。

ついでに、さっきから詩的な表現をして
蒼空への想いを語っていた俺の名前は、

『高橋 碧海』

たかはし うみって読むぞ。
詩的な表現してたけど、一人称は何気に俺だ。

自己紹介(名前だけだけど)は終わったし、クラス表を探したいんだが。
何分俺がモテすぎて。。。
人混みが出来上がっちゃってんですけど。

………。すいません、冗談です。
俺のせいじゃないんだよ、これが。
俺のダチ。うーん、親友のせいだ。
親友とか、本人には死んでも言わんがな。
その親友が、こっちに気づいてやってくる。

「やっほーい!クラス同じだったなー。一年間よろしくー。」

うん。すまん。こいつは朝からテンションおかしいやつだから。
こーゆーやつだと思っといてくれ。
あ、ちなみに名前は奥田陸斗(おくだ りくと)だ。
世に言うイケメンとゆうやつで。
羨ましげな視線を送っていると、気づいたのか陸斗が話しかけてくる。

「お前の人気すごいなー。人混み出来上がっちゃってんだけど。」

いやなんか、聞き捨てならんことを。。。

「モテない俺への嫌みですか?陸斗のせいだろ、この人混み。」

(この流れでわかると思うけど、こいつ自分に向けられてる好意には鈍感なんだよ。。。by陸斗)

こんな感じで軽口をたたきながら、俺はあの子を探す。
大好きなあの子を。