夏の太陽[短編]

僕はサッカーノートを眺めたあと握り締めた。
素直になれなかった自分が悔しかった。
いつの間にか、僕の目からは涙が流れていた…
僕だってこのままで良いとは思ってはいなかった。

僕は一心不乱に走った…
やっぱりサッカーをあきらめることが出来なかった。
僕はそのままグランドへ向かった。


グランドに着いて僕はサッカーボールを出して思い切って蹴った。

「何やってんだよ?」
声のする方を見たらそこには高石がいた。

「お前こそ、こんな所で何やってんだよ?」
っと僕は聞き返した。

「サッカーの練習だよ。他にやりたいやつが来てくれるかもしれないだろ?」

「サッカー部は廃部になるんだぞ。誰も来るわけないだろ?」

「何言ってんの?藤堂が来てくれたじゃないの。」


僕はこのとき決めたんだ…


「どうすんだよ藤堂?」

「一度はあきらめようと思った……
でも………
もう一度、同じ目標持った奴と一緒に……
こうしてピッチに立ちたかった…
やるよ……サッカー。」



僕はこのとき決めたんだ…
何があってもサッカーをやり通すと…

この選択が僕を大きく変えてくれたんだ…