Blackberry〜黒い果実〜

コピー機の前でしゃがみ込んでいた俺は、立ち上がり後ろで見ているであろう社長の方に振り返った。


腕組みをしながらニコニコとしている社長。


「いいですか? ここを開けてですね……」  「難しいことはいいよ」


説明をしようとしている俺の言葉を遮って、手を振る社長。


「それより……、いいだろ? 今晩」


ニコニコとしていた顔にさらに深いシワを刻み、手でおちょこを傾ける仕種をしながら言い寄ってくる社長。