Blackberry〜黒い果実〜

不思議と双葉に優しく接することができる。
いつものモヤモヤとした気持ちが出てこない。


でも、これだけは返してもらわないと。


「あっ、これは返してね」


そう言いながら、服の上にあったブレスレットだけを取る。
お客さんからのプレゼントだからないと困るんだ。


「安物だけど、気に入ってるの」


何かを隠すように、不自然に出てしまった言葉。


「えっ? なんか、凄くイイ物っぽかったから高いんじゃないの?」