「お母さんもう寝るからね、双葉も早く寝なさい」


後ろから聞こえる声に、ソファーにもたれ掛かったまま振り返らずに答える。


「は〜い」


静かに扉が閉まる音がした。
ただなんとなく見ていたテレビから目を離し、時計を見る。


上体を起こしてリモコンでテレビを消した。


また、帰ってこない気なのかな?
昨日もお姉ちゃんは、連絡もなく何処かにお泊り。