後ろを見上げると、そこにはプリントの束を持っている課長が立っていた。


「課長」


そう呼びながら、僅かに五時を回っている時計を指差す。


「タイムカードつくまでが仕事だ。ほら」


課長はそう言いながらさっき頭を叩いたプリントを手渡してきた。


「彼女、短大生だっけ?」


渡された物に目を通しながら、返事をした。


「そうですけど……」