なんにも反応がないことにホッとして上がり込むと、一気に辺りが明るくなった。


眩しい先には開かれたリビングのドア。
そして人影。


「なんだお姉ちゃんか、明かりも点けないで何やってんの」


そこには双子の妹、双葉が立っていた。


“ただいま”
その一言を言えばいいだけ、なのに言葉は形にならずに口の中で消えてしまった。


「ん? お姉ちゃんもしかして……」