「私から逃げるの?」 にこりと微笑むと、複雑そうな表情をする。 「…樹ちゃんと一緒に居られるのに勉強なんて…!」 「そう。嫌ならいいわよ。デートも無しね」 「そんなああ!!」 「次の定期テスト、平均まで行けたらデートしてあげる」 「ほんと?!」 いや、思いつきだけど。 「じゃあ頑張る!! よろしく、樹ちゃんセンセー!!」 なんて単純な。 でもそういう所が憎めないというのは、 この数か月でわかっていた。