思いっきりにらみながら、後ろを振り向く。



でもあたしにぶつかってきたとおぼしき人を見つけることはできなかった。



そ、そんなことより、踏みつぶされるっ!!



だって、たくさんの人が、超不機嫌な顔で、あたしに向かって突進してきたんだもん!!



ギャーッ!!
なんなの!?
これっ!!



と思ったけど、なんてことない。



あたしが気づかないうちに、電車が到着しただけだった。



い、いかん。
これに乗らなきゃ遅刻する!



スカートの汚れを払う暇もなく、あわてて電車に乗り込んだ。