――ピンポーン。 星ちゃんのウチのインターホンを押す。 さっきまでは、あんなに迷ってたのに。 話す内容だって、まだなんにも決めてないのに。 あたしは、勢いだけでインターホンを押した。 星ちゃんのウチは、あたしのウチから100メートルくらいの距離にある。 まっすぐ行って……ちょっと曲がる、みたいな位置関係。 駅からだって、星ちゃんのウチのほうが遠い。 だから、わざわざ行く形になるんだけど……。 それでもあたしは、どうしても星ちゃんに会わなくちゃいけない気分だった。