「もっとこっちへ来いよ」 「え……。 でも……」 図書室を出たあと、冷泉くんは本当に送ってくれた。 今、あたしの最寄り駅から家に向かって歩いているところ。 そのことは、本当にうれしい。 夜道がアブナイって心配してもらうとか。 女の子扱いされてる気がするもん。 でも……。 “これ”は、けっこう恥ずかしい。